親の薬の飲み忘れに気づく仕組み:開閉センサーと通知で「飲んだかどうか」を家族が確認する構成

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離れて暮らす親が、毎朝の薬をちゃんと飲めているか。電話で「飲んだ?」と聞くと、聞かれる側はだんだん嫌になります。かといって、毎日確かめないのも心配です。
結論から書きます。私なら、薬を入れた箱に開閉センサーを貼り、「朝の時間帯に開いたか」を家族のスマホで分かるようにします。ただし、センサーが分かるのは「箱が開いた」ことまでです。薬を飲んだかどうかまでは分かりません。「飲んだかどうか」ではなく、「いつもの動きがあったかどうか」を知る仕組みと考えておくと、期待外れになりません。
仕組みの考え方:「開いた」を記録して、「開かなかった」に気づく
構成はシンプルです。
- 薬の箱(またはお薬を入れた引き出し)に開閉センサーを貼る
- 箱が開くと、センサーが「開いた」を記録する
- 家族は、朝の時間帯に「開いた」記録があるかを見る
難しいのは最後の部分です。「開いた」ときに通知を出すのは簡単ですが、本当に知りたいのは**「10時になっても開いていない」**のほうです。通知が来ないことに気づくのは、人間には意外と難しいものです。
そこで、作り方を2段階に分けます。最初は SwitchBot アプリだけで「開いたら通知」を作り、慣れてきたら Home Assistant で「開かなかったら通知」を足します。
用意するもの
- SwitchBot 開閉センサー:単四電池2本で動き、両面テープで貼るタイプです。工事は要りません
- SwitchBot ハブ:センサーの記録をインターネットに送るために必要です。SwitchBot ハブミニでも足ります。実家ですでにハブを使っているなら、それを使います。選び方はハブの選び方の記事にまとめています
- ふたのある薬箱:開閉センサーは「本体と磁石が離れた」ことで開いたと判断します。ふたや引き出しが決まった方向に開く箱が向いています。曜日ごとのポケットが付いた壁掛けタイプのお薬カレンダーには貼れません
- 実家のネット回線:回線が無い場合は、格安SIMとWi-Fiルーターで見守る構成を参考にしてください
貼り方のコツ
センサー本体は箱の側面、磁石はふた側に貼ります。ふたを閉めたときに、本体と磁石の目印が揃う位置です。離れすぎていると「閉まっているのに開いた」と記録されるので、貼る前にアプリの画面を見ながら何度か開け閉めして確認します。
薬箱を持ち上げて薬を出す親もいます。その場合はふたではなく、箱を置く棚の扉や引き出しに貼るほうが確実です。普段どう薬を出しているかを、帰省のときに一度見ておくと失敗が減ります。
方法1:SwitchBot アプリだけで「開いたら通知」
最初はこれで十分です。SwitchBot アプリの「オートメーション」で作ります。
- 条件:開閉センサーが「開いた」
- 有効期間:朝の薬の時間帯(例:6:00〜10:00)
- 動作:通知を送る(例:「朝の薬箱が開きました」)
有効期間を区切るのが大事です。一日中通知が来ると、そのうち誰も見なくなります。朝・夕など飲む時間が決まっているなら、時間帯ごとにオートメーションを分けます。
家族で通知を受けるには、SwitchBot の家族共有を使います。誰に何を届けるかの決め方は家族共有の記事に書きました。
この方法の弱点は、「開かなかった日」を自分で気づく必要があることです。SwitchBot アプリだけでは「◯時までに開かなかったら通知」を作るのは難しく、人感センサーの記事でも書いたように、「未検知」の条件には時間の上限があります。毎朝通知を見る習慣が家族にあるなら、これで回ります。
方法2:Home Assistant で「開かなかったら通知」
「通知が来ないことに気づく」のが不安なら、Home Assistant を足します。考え方は「決まった時刻に、開閉センサーが最後に開いた時刻を見る」です。
- きっかけ:毎日10:00
- 条件:開閉センサーが最後に「開いた」になったのが、今朝6:00より前
- 動作:家族のスマホに「朝の薬箱がまだ開いていません」と通知
Home Assistant から SwitchBot のセンサーを読む方法は2つあります。実家に Home Assistant を置いて Bluetooth で直接読むか、自宅の Home Assistant からクラウドAPI経由で読むかです。違いはHome Assistant と SwitchBot の連携記事にまとめています。
注意点が1つあります。クラウド経由で読む場合、実家のネットが止まっていると「開かなかった」と区別がつきません。通知の文面を「薬箱が開いていません(ネット不調の可能性もあり)」にしておくと、受け取った家族が慌てずに済みます。
通知が来たときにどうするか
この仕組みでいちばん大事なのは、通知が来たあとの動き方です。センサーは誤報を出します。飲んだあとにふたを開けっぱなしにした、箱ではなく手元の別の袋から飲んだ、という日もあるからです。
- 通知が来たら、まず電話を1本。「薬飲んだ?」ではなく、いつもの世間話から入る
- 誤報が続くなら、時刻や貼る場所を見直す。親を責めない
- 飲み忘れが本当に続くなら、仕組みの問題ではないかもしれません。薬の飲み方や管理の仕方は、かかりつけ医や薬剤師に相談してください。一包化(1回分ずつ袋にまとめること)などの方法を提案してもらえることがあるとされています
また、親が「監視されている」と感じると、見守りそのものが続きません。設置する前に「箱が開いたかどうかだけ分かる。映像も音も取らない」と説明しておくと受け入れられやすいとされています。カメラを使わない見守り全体の組み方はセンサーだけの見守り構成の記事に書いています。
まとめ
- 薬箱に開閉センサーを貼ると、「朝の時間帯に箱が開いたか」を家族が確認できる
- 分かるのは「開いたかどうか」まで。飲んだかどうかは分からないので、いつもの動きがあったかの目安として使う
- まずは SwitchBot アプリで「時間帯を区切って、開いたら通知」から始める
- 「開かなかったら通知」が欲しくなったら、Home Assistant で決まった時刻に最後に開いた時刻を見る
- 通知が来たら、まず電話。飲み忘れが続くなら、医師や薬剤師に相談する


