サーキュレーターをエアコンと連動させる:室温差をセンサーで見て自動でON/OFFするレシピ

Photo: Wolrider YURTSEVEN / Pexels
冬にエアコンの暖房を入れているのに足元だけ寒い。夏は冷房が効いているのに、ソファに座ると顔のあたりが暑い。こうしたムラは、暖かい空気が上に、冷たい空気が下にたまるために起きるとされています。サーキュレーターで部屋の空気を混ぜると和らぎますが、毎回スイッチを入れるのは面倒です。
結論から書きます。私なら、温湿度計を「高い場所」と「座る高さ」に1個ずつ置き、温度をきっかけにサーキュレーターをON/OFFします。エアコンの「運転中かどうか」をきっかけにはしません。理由は後で書きますが、赤外線で操作するエアコンは、本体のリモコンで点けたことをハブが知る方法がないからです。
エアコンの状態ではなく、温度で動かす理由
「エアコンが点いたらサーキュレーターも点く」が理想に見えます。ただ、SwitchBot のハブなどスマートリモコンは赤外線を送るだけで、エアコンから状態を受け取りません。アプリから点けたときはアプリが状態を覚えていますが、家族がエアコン本体のリモコンで点けると、アプリ上は「OFF」のままです。この状態のずれは、スマートリモコン全般に共通する仕組みです。
そこで、温度の変化をきっかけにします。暖房なら、暖気が上にたまると高い場所の温度が先に上がります。冷房なら、座る高さの温度が下がりきらないまま残ります。誰がどのリモコンでエアコンを点けても、部屋の温度は同じように変わるので、こちらのほうが確実です。
もう1つ、アプリからエアコンを点けるシーンに「サーキュレーターもON」を足しておく方法もあります。これは手軽ですが、本体リモコンで点けたときは動きません。温度のレシピと併用するのが安心です。
用意するもの:ハブ・温湿度計2個・動かせるサーキュレーター
ハブ:温度を条件にしたオートメーションにはハブが必要です。SwitchBot ハブ2や SwitchBot ハブ3は温湿度センサーを内蔵しているので、ハブ自体を1個目のセンサーとして使えます。違いはハブの選び方の記事にまとめています。
温湿度計:もう1個、SwitchBot 温湿度計を用意します。置き方は次のとおりです。
- 高い場所:本棚やカーテンレール付近など、床から1.8m前後。エアコンの風が直接当たらない位置
- 座る高さ:ソファの横やテレビ台など、床から50cm〜1m前後
エアコンの吹き出し口や窓のすぐそば、直射日光の当たる場所は数字が極端に出るので避けます。賃貸なら、両面テープより置くだけで済む場所を選ぶと退去時に困りません。
サーキュレーター:ここがいちばん大事です。動かす方法は3つあります。
- SwitchBot のサーキュレーター:SwitchBot スマートサーキュレーターはアプリから風量まで操作でき、オートメーションの動作にそのまま入れられます。新しい SwitchBot スマートサーキュレーター 2 Proは Matter over Wi-Fi に対応し、税込16,980円で発売されたと報じられています。最新の価格は販売ページで確認してください
- 今のサーキュレーター+プラグミニ:SwitchBot プラグミニで電源を入れたり切ったりします。ダイヤル式など、コンセントが通電したら回り出す機種でないと使えません。運転中にコンセントを抜き差しして、回り出すか試すのが確実です
- 赤外線リモコン付きの機種:ハブにリモコンを登録できますが、電源ボタンがON/OFF兼用だと、一度ずれると「点けたつもりで消す」状態になります。私はおすすめしません
レシピ:冬と夏で1組ずつ作る
SwitchBot アプリの「オートメーション」で作ります。数字は出発点なので、1週間ほど体感で調整してください。
冬:上が暖まりすぎたらON
- ON:高い場所の温度が26℃以上 → サーキュレーターON(風は天井へ向ける)
- OFF:高い場所の温度が24℃以下 → サーキュレーターOFF
- 有効期間:暖房を使う時間帯(例:6:00〜24:00)
暖房を22℃前後に設定していて、天井付近が26℃を超えるなら、暖気が上にたまっているサインと考えます。暖房時は風を天井に向けて、たまった暖気を壁沿いに下ろす置き方がよく紹介されています。
夏:座る高さが下がらないときにON
- ON:座る高さの温度が27℃以上 → サーキュレーターON(エアコンの方向から部屋の奥へ)
- OFF:座る高さの温度が25℃以下 → サーキュレーターOFF
- 有効期間:冷房を使う時間帯
冷房時は、エアコンを背にして部屋の奥へ送ると冷気が回りやすいとされています。
ONとOFFの値をずらす理由
ONとOFFを同じ値にすると、温度が境目で揺れるたびに付いたり消えたりします。2℃ほど幅を空けておけば、一度回ったらしばらく続き、十分混ざってから止まります。
また、温度の条件は値をまたいだ瞬間に発火するとされています。作った時点ですでに28℃ある部屋では、一度下がってから再び超えるまで動きません。初回は手動でONにしておくと確実です。同じ考え方はペットの留守番の温度レシピでも書いています。
本当に「温度差」で動かしたいなら
上のレシピは、片方のセンサーの値だけで判断する簡易版です。「上と下の差が3℃を超えたら」のように2個のセンサーの差で動かしたい場合、SwitchBot アプリだけでは組みにくいです。
そこまでやりたい人は Home Assistant が向いています。2個の温湿度計の差を計算する「テンプレートセンサー」を作り、その値をきっかけにサーキュレーターを動かせます。SwitchBot 機器の取り込み方はHome Assistant と SwitchBot の連携の記事を見てください。ただ、賃貸の1部屋なら、まずは簡易版で十分なことが多いと思います。
動かないときは、温湿度計の電池とハブとの距離を先に見ます。確認の順番はオートメーションが動かないときの記事にまとめています。
まとめ
- エアコンの運転状態は赤外線では分からないので、温度をきっかけにサーキュレーターを動かします
- 温湿度計は「高い場所」と「座る高さ」に1個ずつ。ハブ2・ハブ3なら本体を1個目として使えます
- 冬は高い場所が26℃以上でON・24℃以下でOFF、夏は座る高さが27℃以上でON・25℃以下でOFFが出発点です
- プラグミニで動かすなら、通電で回り出すサーキュレーターが条件です
- 2個の温度差で動かしたいなら Home Assistant のテンプレートセンサーを使います


